ボーダーライン 麻薬組織との闘いを圧倒的なリアリティと緊迫感で描く傑作

【あらすじ】

メキシコの麻薬組織壊滅を目的とする特殊チームにスカウトされたFBI女性捜査官が、麻薬組織との攻防の最前線で目撃する衝撃の実態を、極限の緊張感で描き出すサスペンス・アクション。
FBIの誘拐即応班を指揮する女性捜査官、ケイト・メイサー。彼女はその活躍が認められ、アメリカ社会を蝕むメキシコの麻薬組織「ソノラ・カルテル」の壊滅と最高幹部マヌエル・ディアスを拘束する極秘任務を帯びた特殊チームにスカウトされた。ケイトは突然の出向要請に困惑するが、巨悪を倒す使命感から参加することを決意するが…。

【見どころ】

最初のミッションはメキシコ国境付近の街フアレスで捕えた組織のメンバーをアメリカに移送すること。この街は「the murder capital of the world」(世界で最も殺人がある街)の異名を持つほどの危険な無法地帯。その中へ重装備した何台もの車両と共に突入していくのだが、高架下には無残に吊るされた死体があったり、発砲音があちこちで聞こえてくる。
こんなところに、ミッションの詳細や同行するメンバーの素性も説明されない状態で連れて行かれ、観る者はケイトと共にヒリヒリするような緊張状態に置かれていく。

ちなみに実際にフアレスで撮影されているのだが、製作担当のベイジル・イヴァニクはロケハンしたときの状況を次のように語っている。
「メキシコの覆面捜査官たちの運転で現地まで案内されたが、前方の座席では短機関銃を携帯しており、万が一、誘拐された場合に備えてコンタクトレンズではなく、眼鏡をかけておいたほうがいいとアドバイスしてくれた。」
「フアレスの面白いところは、それでも生活が営まれているところ。子供がボールで遊んだりしている。そういう光景がありつつも、闇と犯罪の影に覆われている」
※公式サイトのプロダクションノートから引用。

そしてメキシコ国境付近では、多くの市民が見ている中で激しい銃撃戦になり、特殊チームが麻薬組織のメンバーと思われる者たち全員を射殺。正義感溢れる女性捜査官ケイトは何でもアリの捜査方法でなければ太刀打ちできないことを目の当たりにし、まさに邦題「ボーダーライン」の通り、何が善で何が悪なのか、その境界が分からなくなっていく。

最大の見せ場は物語の終盤。ここから展開がガラリと変わる。コロンビア人の元検察官を演じるベニチオ・デル・トロがミッションに同行していた理由がようやく明らかになり、まさに原題である「SICARIO」と化していく。
燃えるような怒りを胸に秘め、麻薬組織のボスの居場所に突き進む彼の迫力は凄まじいの一言だ。

ラストシーンは冷徹であまりに非情。それでも共感せざるを得ない重い感情が胸に残る。

  • 【監督】ドゥニ・ヴィルヌーヴ
  • 【出演】エミリー・ブラント/ベニチオ・デル・トロ/ジョシュ・ブローリン/ヴィクター・ガーバー
  • 【日本公開】2016年
  • 【原題】SICARIO

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