紙の月 宮沢りえ、大島優子出演。巨額の横領に手を染めた主婦の心の機微を描いた傑作

  • 【監督】吉田大八
  • 【出演】宮沢りえ/池松壮亮/大島優子/田辺誠一/近藤芳正/石橋蓮司/小林聡美
  • 【日本公開】2014年


あらすじ >見どころ >宮沢りえ受賞歴




【あらすじ】
「桐島、部活やめるってよ」で2012年日本アカデミー賞作品賞を受賞した吉田大八監督作品。
とある銀行で契約社員として働く主婦の梅澤梨花。彼女は優しい夫にも恵まれ、何不自由なく毎日を過ごしていた。だが職場では常に周囲に気を使い、家庭では夫と気持ちがすれ違うようになり、人生が虚しく感じるようになっていった。そんなある日、梨花が担当する顧客の自宅で、大学生の平林光太と出会う。一言、挨拶を交わしただけだったが、地下鉄で偶然再会すると、2人は吸い寄せられるようにホテルに行き、一線を越えてしまった。その後、梨花は銀行の預金を横領し、光太と逢瀬を重ねるようになり…。





【見どころ】

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些細なきっかけで「いい人」として生きることをやめ、身近に扱っていた紙幣を使って暴走していく主婦を宮沢りえが好演。

既婚でありながら大学生の若者と一線を越えてしまう。その後は横領したお金で新たにマンションを借りたり、車を購入したり、ホテルのスイートに宿泊したり…。誰もが心の底で思っている「やりたいけどやってはいけないこと」を、堰を切ったように実行していく彼女の姿は爽快ですらある。

小林聡美と大島優子のキャスティングも素晴らしい。小林聡美は経験豊富で職場をテキパキと仕切る行員役。組織の一員として自分の役割を自覚し、嫌われようとも若手を指導するなど、社会人としてあるべき姿、さながら「善」の象徴といった役どころ。そして宮沢りえの不正を察知して追い詰めていく。
一方の大島優子は対極で、涼しい顔をして職場で不倫し「良くあることですよ」と、宮沢りえに悪魔の囁きをする。
どことなく2人のイメージ(あくまでイメージ)と役柄がマッチしていて「はまり役」なのだ。

また宮沢りえがまさに一線を越えるときにスローモーションになるのだが、これが強烈な印象を残す。大学生のもとに向かう地下鉄のシーン、そして何といっても追い詰められたラストではカタルシスを残すほどの効果あり。宮沢りえの腕を掴む小林聡美の表情。そして夕日を浴びながら疾走する美しい宮沢りえ。あのとき2人は何を考えていたのか?知りたいけれども説明がないところが余韻となって心に残る。





【宮沢りえ 受賞歴】

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■1988年
「ぼくらの七日間戦争」
第43回毎日映画コンクール スポニチグランプリ 新人賞/第12回日本アカデミー賞 新人俳優賞/第3回高崎映画祭 ベストアイドル賞

■1989年
「どっちにするの。」
第2回日刊スポーツ映画大賞 新人賞

■2001年
「華の愛〜遊園驚夢〜」
第23回モスクワ国際映画祭 主演女優賞

■2002年
「たそがれ清兵衛」
第27回報知映画賞 主演女優賞/第15回日刊スポーツ映画大賞 助演女優賞/第45回ブルーリボン賞 助演女優賞/第26回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞/第12回日本映画批評家大賞 主演女優賞

「たそがれ清兵衛」「うつつ」
第76回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞/第57回毎日映画コンクール 女優助演賞

■2004年
「父と暮せば」
第28回山路ふみこ映画賞 女優賞/第78回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞/第47回ブルーリボン賞 主演女優賞

■2006年
「花よりもなほ」
第1回アジア・フィルム・アワード 主演女優賞ノミネート

■2007年
「オリヲン座からの招待状」
第31回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞

■2014年
「紙の月」
第27回東京国際映画祭 最優秀女優賞/第38回山路ふみこ映画賞 女優賞/第39回報知映画賞 主演女優賞/第27回日刊スポーツ映画大賞 主演女優賞/第36回ヨコハマ映画祭 主演女優賞/第38回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞/第9回アジア・フィルム・アワード 主演女優賞ノミネート

■2016年
「湯を沸かすほどの熱い愛」
第41回報知映画賞 主演女優賞/第29回日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞 主演女優賞/第31回高崎映画祭 最優秀主演女優賞/第90回キネマ旬報ベスト・テン 主演女優賞/第40回日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞

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