うなぎ カンヌでパルム・ドール受賞。清水美砂が美しい人生賛歌の秀作

【あらすじ】

今村昌平が「黒い雨」以来8年ぶりに監督し、第50回カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した作品。
浮気した妻を殺してしまった過去を持つ男・山下拓郎。それ以来、人間不信に陥った彼は仮出所した後、理髪店を営みながらも人々との交流を避け、本音を明かす唯一のパートナーとして「うなぎ」を選んだ。そんなある日、山下は河原で自殺未遂をした女性・桂子を助ける。彼女は恩返しのために理髪店の手伝いを申し出て、山下は渋々雇うことにするのだが…。

【見どころ】

妻と殺害した過去を持つ山下役を役所広司。自殺未遂をした桂子役に清水美砂。共に耐え難い経験をしながらも前向きに生きていく姿をコミカルに力強く描いていく人間の再生物語。

タイトルも「うなぎ」である理由はちゃんとある。劇中、うなぎの生態について話す場面があるのだが、うなぎは赤道付近まで南下して産卵し、そこで生まれたうなぎが日本近辺まで戻ってくる間に多くの命を落としていく。今作のキャッチコピーは「男、一人。女、一人。うなぎ、一匹。」。世の中は男も女もうなぎでさえも、悪戦苦闘しながら生きていくもの。悲劇も楽しんでしまえ!という今村監督のメッセージが聞こえてきそうだ。

ちなみに今作は女優陣の大胆なシーンも印象的。物語の冒頭、山下の妻役である寺田千穂が浮気をするのだが、一糸まとわぬ姿で激しく愛し合っている。あんな姿を見てしまったら役所広司が衝動的に殺害してしまうのも共感せざるを得ない心境になり、作品に説得力を持たせる衝撃シーンになっている。また清水美沙も体当たりの演技をみせる場面があるので、是非確認して欲しい。

  • 【監督】今村昌平
  • 【出演】役所広司/清水美砂/柄本明/寺田千穂/田口トモロヲ/哀川翔
  • 【日本公開】1997年

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